2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
天沢退二郎『水族譚 動物童話集』、ブッキング、2005年 物語の終わりにオープンを架ける*1にはどうすればいいか。オープンは読者の撤退できなさ、帰れなさに関わる。死ねなさ、眼を閉じられなさに関わる。運動図式の上ではこれを固まってしまうと言いえる。…
入沢康夫・天沢退二郎『討議「銀河鉄道の夜」とは何か』(青土社、1990年) 私も宮澤賢治全集を借りてきて手元におさえながら、かつて取り交わされた異稿論にこうしてまた入る努力をしている。 筑摩書房から1967年発行の『宮澤賢治全集10』バージョンの「銀…
My hand's a five leaf clover / It's Palm Sunday over and over / I never had the luck of swingers / Till I was wrapped around your finger(ぼくの手は五つ葉のクローバー 何度でも繰り返すパームサンデー 振り子の幸運を持っていなかった あなたの指…
比較的最近提出された、未読の鈴木先生の論文を発見。渇きが癒える思いです。 A) 鈴木雅雄「視線を配達する ──奇想絵葉書とシュルレアリスム──」、ETUDES FRANÇAISES(早稲田フランス語フランス文学論集)30巻、2022年 https://waseda.repo.nii.ac.jp/recor…
話が通じそうというキャラクターがいるとする。そいつの名前が【話が通じそう】なのだ。話が通じそうが生きている。姿までは想定していないが、たぶんあの溝がついた薔薇色の石鹸に似た人間みたいなやつだろう。そんな話が通じそうとはべつに、話が通じそう…
#7 エラー・パースペクティブ——岡﨑乾二郎『ルネサンス 経験の条件』から考える | DISTANCE.media 岡﨑乾二郎が分析したブランカッチ礼拝堂の壁画のありかたを、布施琳太郎が連載のただなかで取り上げていた。この分析が明らかにする図像の多重遊離はビデオ…
南極の批評誌! びっくりして思わず二度見 研究・批評グループ 極セカイ研究所が批評誌『P2P』を発刊 | ANTENNA 復活! 南極誌『P2P(ピーツーピー)』第〇号 - 極セカイ研究所 - BOOTH 実は上のP2Pについては黒嵜想の「声をかく」を読んでて「南極大陸を主…
絵画の生誕についてプリニウスの紹介した逸話・・・壁に映った愛する者の横顔のシルエットをなぞったものが・・ 絵画の起源というよりも(ひとがいつかつぶやいてみせたように)、これはむしろ横顔の神話と呼ばれるべきものである 横顔は恋するひとのもの し…
大橋史によるリリックビデオ(楽曲を歌詞とともに提示する映像の総称)についての記事が昨日アップされ、とてもおもしろく読んだ。ボブ・ディランから学マスまで印象的な事例がピックアップされている。とくに近年での海外のリリックビデオの発見とそれに伴…
ビデオゲーム(吉田寛にならって「デジタルゲーム」にそろそろ替えるべきか悩んでいる言葉)のキャラ絵を考えるのに美術方面の議論をいろいろ読んでる。 松井先生の連載はとてもいい。いっぺんに読むのがもったいなさすらある(分量があるのでそういう心配は…
トライブナインのdemo来たので試遊 まったく情報拾わずやったので野球!?ってなった store.steampowered.com ツキ、フンッと鼻息の漫符エフェクトでるのがいい(うまく撮影できず) Wizダフネ やってはないです() ただ戦闘勝利時の演出がさんざんほめられて…
ああ。いいですね。項の言葉選びも。「再会拒否」か、それはいい。再会拒否ものと言えそうなものってたしかにある。そして、数詞つきっていいですよね。十五歳 / 十三歳 / 十字架・・・。 www.kokusho.co.jp
引きずられて思いだすとはなにだろうか。昔こんなことをしたと相手が言う。私は「こんなこと」という程度確定語彙を利用して「私にとってのこんなこと」に当たるべき、だがそれゆえ相手とは体験内容がべつであれるような──「あなたと私は違う」と確認できる…
MITACLEというサービスからVのモデルがいろいろ最近でている。 mitacleblock.com といっても私は購入してないので概要だけ拾ってみた。小分けされた実物のブロックを自分で組み立ててフィギュアにして楽しむ。その際、3D設計書なるものをオンラインで見て助…
お絵やGIFアニメをタグでまとめました なおお眺めいただけます セミホロウ・ストリート カテゴリーの記事一覧 - かるどろだいあろ タグ名はいつも工事中・・ ピクシブファクトリー(うろおぼえ)見てるとそれなりに欲がわいてきますね ぱっと見かんたんすぎ…
マンガのキャラクターはペンで描きあらわされた瞬間からすでに「なんらかの表情」をその顔の上に伴っている(テプフェール=ゴンブリッチ)。これは経験的にたぶん同意可能な事柄だろう。もっともその表情がいったいなんの「状況」に対応しているかはいまだ…
その時、ウン、「その時」ってベンリ、ベンリ、どんな奇蹟が起こってもふしぎじゃぁないもんね/北川透「天狗ちゃんと目覚まし時計」 そうかも知れない。だが「その時」という直叙が今日という日はとりわけあっちに行っている。ここが「その時」の筈なのだが…
おおフケー! 魔法の指輪 ある騎士物語(上・下) | 幻戯書房 おおシュトルム! 従弟クリスティアンの家で 他五編 | 幻戯書房 とびっくりしてたらこれらはルリユール叢書というシリーズの一環で出版されていて(知らなかった、いやウルフのフラッシュがでて…
Live2Dオンリー アアーそういうのもあるのか それはちょっと見たくなっちゃ alive 2024 – 2024年12月13日(金) @秋葉原UDX | Live2D Cubism もうすぐでる文藝はゲームの小特集(買おうとしたらまだ先だった 文藝 2024年冬季号 |河出書房新社 清水徹訳、ミシ…
そういえば中尾太一がどこかで、作品としての「完成度」で詩集や詩人を「評価」することにはもう興味がない(いい詩・悪い詩・・・しかし、生)というような意味のことを述べていたと記憶して、よぎったりする。つまり私自身がこの本の本文に面会するより早…
以下は、北川草子の遺歌集『シチュー鍋の天使』に埋めこまれた「子どもの本」として、井辻朱美が解説で指摘している一部であった。ふと最近思いだして図書館で借りはじめたりしているのだが。 ムギと王さま: 本の小べや 1 (岩波少年文庫 82 本の小べや 1) 作…
タイトルから予想していなかったが(とはいえ本を開いたあとでは納得)、文学の生成研究を軸にした論集。文学作品の決定稿概念に対する批判的検討も含め、草稿、メモ、版ごとの異同といった作品生成過程における介入・強調・修正・破棄の様相から照らす*1。…
会社員やってるとまあそういう言葉遣いや感性に順応的になっていくのだろうかというのはどうこうできる訳でもないけど、忘れてるとそういう面を見せられて多少ぎょっと、あるいはぎくっとさせられはする。
宝石をモチーフにした色や種族のシンボル集めと小気味よいオートバトラー×ダンジョンクロールがなんとも愛らしい作品だったビビッドナイト*1の続編、ビビッドワールドのDEMOが来たので6時間ほど試遊 堪能、大堪能 store.steampowered.com 初報の時点ではアー…
鈴木貴之『人工知能の哲学入門』(勁草書房、2024年)を読み中 人工知能の哲学入門 - 株式会社 勁草書房 あとがきたちよみ『人工知能の哲学入門』 – けいそうビブリオフィル テクニカルめな話とともに、サール、デネット、ドレイファス・・とかの名前に代表…
メんモ: nete-nete.hatenablog.com なお上の記事をかかれた方が紹介されてた↓も repository.kulib.kyoto-u.ac.jp 次の引用は清水将吾『左右を哲学する』(ぷねうま舎、2024年)から。 ・「回転」はとくにビデオゲームでのキャラの操作や演出の話をするとき…
うかつながら今年に入って書評を通して知ったことですが、ジャン・カヴァイエスの数理哲学を扱った中村大介『数理と哲学』という本の補論がなんと探偵小説論になっているというので、・・・・え!?と 青土社 ||哲学/思想/言語:数理と哲学 まったく呑みこ…