ツイートはまだ残っているのでこうして賢治作品へのゴブリンの流入経路についての入沢先生の問いを参照することがゆるされている。
てことで逍遥訳の真夏の夜之夢を早速手に入れたのでゆっくりひもとく楽しみとします。
宮沢賢治はその作品の中に、西歐の妖精ゴブリンを一度だけ登場させている。それも横文字で、しかしgobblin(正しくはgoblin)という間違った形で。『春と修羅 第二集』の「九九〔鉄道線路と国道が〕」の中ごろに「赭髪の小さなgobblinが/そこに座ってやすんでゐます」とある。
— 入沢康夫 (@fladonogakobuta) 2017年1月26日
国会図書館蔵 坪内逍遥訳『真夏の夜之夢』(大正4年11月 早大出版部・冨山房刊)のKindle版を108円で購入し、二幕一場と三幕二場の、当該箇所を見てみました。賢治のゴブリンの出所がここである可能性は、断定は出来ませんが、ありそうではありますね。
— 入沢康夫 (@fladonogakobuta) 2017年1月27日
『真夏の夜の夢』(坪内逍遥訳 大正4年 早大出版部&冨山房刊)本文中のゴブリン。 pic.twitter.com/i4tIn8hfzd
— 入沢康夫 (@fladonogakobuta) 2017年1月27日
アンデルセン童話の『雪の女王』の冒頭(第一話と第二話の始めのほう)にも、ゴブリンが出ている事を思い出した。男の子カイの心臓と眼に刺さり込むのは、悪鬼ゴブリンの鏡の破片だったように思う。これから本に当って調べてみよう。賢治がアンデルセンに親しんでいたのはその短歌や散文で知られる。
— 入沢康夫 (@fladonogakobuta) 2017年1月29日